【超高配当】ペトロブラスとは？配当利回り50%超えのブラジル大手石油公社

今回の記事では、超高配当で話題のブラジル石油公社ペトロブラスについて解説しています。

ペトロブラス（正式名称：ペトロレオ・ブラジレイロ）とは？

• 石油・ ガス生産会社。関連事業として、石油製品の精製、販売、供給も手掛ける。
• 石油タンカー、パイプライン網、海洋・河川・湖沼のターミナル、火力発電所、肥料工場、石油化学ユニットなどを経営する。
• 南米をはじめ世界で事業を展開する。

1.上場市場

NYSE(ニューヨーク市場)のADR銘柄となります。

2.株価情報

2024年3月2日現在での株式価格は、16.68ドルです。

予想PERは3.22倍

予想EPSは5.46$

予想1株配当(年間)は7.5866$(税引前)となっています。

2.配当利回り

2023年4月11日現在での株式価格は、11.57ドルです。

直近4回の配当（6.334$）を元に計算すると、配当利回りは約54.7%と超・超高配当ですね。

下表は2021年以降の配当実績になります。

発表日	1株利益(ドル)	1株配当(ドル)	配当利回り
2023-03-01	1.260		6.38%
2023-11-02	1.340	1.242	18.85%
2022-07-27	1.690	2.561	10.32%
2022-05-05	1.300	1.370	8.57%
2022-02-22	0.860	1.161	8.24%
2021-10-27	0.910	1.075	4.31%
2021-08-03	1.240	0.000	2.06%
2021-05-12	0.030	0.000	0.66%

3.ペトロレオ・ブラジレイロの事業内容

ペトロレオ・ブラジレイロ、通称Petrobrasはブラジル最大手の総合石油・天然ガス企業です。主に以下のような事業を展開しています。

1. 探査・生産事業：石油や天然ガスを探査・開発し、生産する事業。
2. 石油精製・製品販売事業：石油を精製し、ガソリン、軽油、灯油などの製品を製造・販売する事業。
3. 化学品・肥料事業：石油・天然ガスから製造される化学品や肥料の製造・販売を行う事業。
4. ガス・エネルギー事業：天然ガスの生産や販売、電力事業を展開する事業。

また、ブラジルの国営企業であり、ブラジル政府が株式の大部分を所有しています。

4.ペトロレオ・ブラジレイロが世界に進出する理由

ブラジル国内市場の飽和

近年、ブラジルの国内市場において石油需要が減少し、石油市場は飽和状態になっています。このため、石油産業各社は、海外市場への参入や多角化に注力しています。

原因と影響

石油需要の減少には、様々な原因が考えられますが、主な原因は以下の通りです。

1. コロナ禍による移動制限や経済の停滞による需要減少
2. ブラジル経済の低迷による需要減少
3. 油田の枯渇

外貨獲得の必要性

国内市場の飽和状態である以上、今後の成長には限界があります。そのため海外進出を強化していると言えます。

また、2020年～2022年にかけての急激な為替相場により、ブラジルレアルが下落したことも、同社の外貨獲得の必要性を高めています。石油の国際価格はドル建てで決まっており、レアルが下落することで、同社の利益が減少する可能性があります。

海外市場の拡大の状況は？

1.海外進出を積極的に行っている

ペトロレオ・ブラジレイロは海外市場での新規事業の立ち上げを進めています。

具体的には、アフリカ、アジア、中東などの地域において、石油・天然ガスの探査・生産・精製などの事業を展開しています。

2.既存事業の拡大

ペトロレオ・ブラジレイロは、既存事業の拡大も進めています。例えば、アルゼンチン、ボリビア、メキシコ、アンゴラなどの地域において、既存の石油・天然ガス事業を拡大しています。

国営企業ゆえの懸念はある

国営企業ということもあり、政権との関係性によっては政治的な影響により、経営方針・配当政策の転換があることは心得ておく必要がありそうです。

とくに、現在の大統領のルラ大統領はペトロブラスの経営に強い関心を持ち、経営に圧力をかける事も懸念されています。

まとめ

今回の記事では、超高配当で話題のブラジル石油公社 ペトロブラスについて解説しました。

• 様々な懸念材料があり、リスクはある
• 配当利回りが50%越えと驚異的な数字である
• インカムゲインを増やしたい方向け

ポートフォリオにサテライト銘柄として組み込み、トータル利回りをアップさせたい方などには魅力的ではないでしょうか。

以上が、ペトロブラスについての解説でした。ここまでご覧いただきましてありがとうございました。

※あくまで投資は自己責任でお願いいたします。